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収録作品についての、しょーもないオマケ話。

現在収録しているのは、たまたまどれもほぼ同じ時期に書かれたものです。
そして、大体がサークルの『テーマ書き』という企画で書かれたもの。
何だかそのテーマは、往々にしてヘンなものであることが多かった……。
ここに載せてるのはそうでもないけど、「旅と狂気と七面鳥」とか。

そんな話や、その時期インパイアされていたもの、BGMなど。



opalesque
“色”がテーマの時。「蛋白石(オパール)色」を選んだ。opaque(不明瞭な)
という意味、見る者によって映る色が違うというのが面白いと思って。
『朝帰り』は一番気に入らなかった話なのですが、頭に持ってくるのは
これしかないなぁ…ということで。『海老』に出てくる大正時代の潔癖性
作家というのは、私が最も愛する泉鏡花。海老好きさん、ゴメンナサイ。
『遠い黄昏』は、鈴木雅之さんのアルバム『mood』収録「長い黄昏」に
インスパイアされて。てか、タイトル、かなりまんまですな。
オムニバスという形式、好きなんですが、短編を書くのが下手で……
十二階の一番奥
テーマなし。オスカー・ワイルドの未完の作『聖娼婦』にインスパイア
されました。あとは戸川純さんのアルバム『Dadadaism』の中の
「12階の一番奥」。タイトルまんまだよ、ホントに。同じく戸川さんの
『ダイヤルYを回せ!』収録の「ギルガメッシュ」もイメージです。
エンディングには溝口肇さんのアルバム『Best Wishes』の中の
「神様のチェス」という曲をかけてください。
硝子の棘
テーマは……聞いて驚け!! “虹と卵と二丁拳銃”――
だから何か不自然に拳銃の話なんか入ってるんですね。
この作品は、溝口肇さんのアルバム『水の中のオアシス』がサントラ。
この頃、溝口さんとか、インスト系をかなり聴いていました。
章タイトルもみんな溝口さんの曲から取ったんじゃなかったかな。
アンビエントな密室 テーマというか、それぞれ1曲をモチーフに話を書く、という企画物
でした。(あんまり意味のない企画だったな……)
didoという、おおたか静流さんがやっていた男女ユニットが出した
アルバム『クシャナ』の中の「密会」をテーマに書きました。
空中庭園
『侍女の物語』という映画(小説)の影響下で書きました。SFっぽい
ですが、元々舞台戯曲を想定していたので、会話がエラく長い。
ひたすら二人で議論してる…(^_^;) 『侍女の物語』は、要人の妻の
代理母にされる女性の話で、どちらかというと現代劇です。
ちなみにBGMは『侍女の物語』のサントラをかけてたのが、
ふとした間違いで太川陽介の『ルイルイ』に入れ替わってしまい…
その後、SOFT BALLETのいかがわしい感じで危機を乗り切った。
中央線 “愛するYと 私が憎んだ 今は亡きY そして私 それらの魂の癒しに”
BGMには、矢野顕子さんのアルバム『Super Folk Song』収録の、
「中央線」、「Super Folk Song」等。個人的な祈りにより書いた一作。
blanc
テーマは“鍵”。ブランク、またはブランと読みます。「白」、「空白」という
意味で付けたタイトル。正直、完成度は低いのだけれど、何だか心に
引っかかる話。話を書く時は、大体「こんな話を書こう!」というのがある
のですが、これは何となく浮かんだイメージで書き始めた変わり種。
書いてたらいつの間にレズっぽい話になっていた。女好きだから…。
ママは何でも知っている
血ヘド吐きそうな程ヘタ…特に後半…折角打ったから載せちゃうけど。
血という絆が無くても『家族』になれるかという、自分流ホームドラマ。
民法とか考慮すると、実際は有り得ないシチュエーションなんですが。
挿絵を描いてくれた子の連絡先が分からないので、これはGALLERY
に掲載してません。話の根底構造は「アンビエントな密室」と似てるな。




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